kml:
さなぎの中身はドロドロの液体です。
これは、幼虫の時にあった器官や、筋肉、脂肪などが無くなってしまい、細胞がアミノ酸のレベルまで分解されてしまっているからです。
幼虫⇒さなぎ⇒成虫への完全変態の過程において、幼虫の期間を、ひたすら養分を摂取して大きく成長する段階とすれば、成虫は、オスとメスが次の世代を残す 生殖的な段階であり、まったく次元が異なるため、さなぎの期間で、成虫において不要な器官の細胞が、プログラム細胞死であるアポトーシスを起こし、死んだ 細胞は、いったんアミノ酸レベルまで分解されて、成虫で必要な器官(生殖器とか、羽とか、複眼など)に再構築されるわけです。
この意味で、幼虫もさなぎも、それぞれの段階でそれなりに完成しているということについては納得がいきます。そしてそれぞれの段階で未完成ということも。
“「生」の中にもたくさんの積極的かつ自発的な死が引き起こされているということを理解しておくことは重要なことであると思います。”