<p>歴史的音源デジタル化、「前畑ガンバレ」など5万点</p>
<p> 明治末期から戦後にかけて広く出回ったSPレコードの収集・保存活動を進めてきた「歴史的音盤アーカイブ推進協議会」は、約5万点の音源をデジタル化し、今月末から国立国会図書館への納入を始める。</p>
<p> 同館では、2011年度の一般公開をめざしている。</p>
<p> 戦前を代表する歌手藤原義江のヒット曲「青き花」、「前畑(秀子選手)ガンバレ」で名高い1936年のベルリン五輪・女子平泳ぎの実況中継、東条英機首相の「大東亜共同宣言」(43年)、戦後の人気ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」……。流行歌や民謡、童謡、浪曲、落語など5万点の中には、こうした貴重な音源も含まれる。</p>
<p> レコード会社などが保管してきたSP盤とその金属原盤は、散逸や劣化の危機にさらされていた。そこで「大切な文化資産として、歴史的音盤のアーカイブ(資料館)を作ろう」と、日本レコード協会、NHK、日本音楽著作権協会、日本芸能実演家団体協議会など6団体は2007年、推進協を設立した。音盤の保存状況や利用方法などの調査研究を重ね、先月、公共の利用を図るため国会図書館との契約にこぎ着けた。</p>
<p> 一つの音源をデジタル化するには、約5000円かかる。同館は今年度から4年をめどに、総額1億4000万円で5万点を購入する計画だ。費用の不足分は推進協側が負担する。</p>
<p> 佐藤修・代表幹事(日本レコード協会顧問)は「これで日本の伝統音楽や音楽文化を後世に伝えられる。研究者たちによってレコードの歴史に新たな光が当てられ、復刻盤のような活用の道も開ける」と期している。</p>
<p> 国会図書館は録音・映像資料も対象にした「納本制度」により、1949年以降に納められたレコードやCDなど約63万点を収蔵しているが、SP盤の時代は手薄だった。「空白期が埋まるのは意義深い」と言う。</p>
<p> 2011年度には、東京本館の音楽・映像資料室と京都府にある関西館の館内で公開する予定。インターネットを通して、全国の公共図書館でも利用できる仕組みを検討している。</p> — <a href="http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20091118-OYT1T00601.htm" target="_blank">歴史的音源デジタル化、「前畑ガンバレ」など5万点 : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)</a> (via <a href="http://tiga.tumblr.com/" target="_blank">tiga</a>)