<p>GPS の精度</p>
<p>GPS の精度は幾つかの誤差の和で表されます。そして各々の誤差の値は、大気の状態や使用している受信機とその周辺機器の状態によっても変わります。更に、GPS の精度は国防総省により「セレクティブ・アベイラビリティ(S/A、エスエーと呼ばれる)」とよばれる運用モードで、わざと精度が落とされています。</p>
<p>S/A は敵対する戦力に対し、戦略上有利な情報を与えてしまわないようにするために生み出されました。<br/>
S/A モードの誤差は、数ある誤差の中で、一番大きい誤差といえるかもしれません。なお、米国政府は将来的にS/A をなくすことを検討すると発表しています。</p>
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誤差値表<br/>
(ブロックI 衛星の中で、実際に見られる値)<br/>
誤差源(典型的なもの)</p>
<p>衛星内の原子時計誤差 0.6m<br/>
放送暦誤差 0.6m<br/>
受信機誤差 1.2m<br/>
大気圏・電離層遅延 3.6m<br/>
S/A で起こりうる最悪の誤差(実行された場合) 7.5m<br/>
合計(自乗の和の平方根) 45~90m(S/A の値により変化する)</p>
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上記の値に「位置精度低下率:PDOP」の値を掛け合わせることにより精度を予測することができます。良い状況下でのPDOP の値はだいたい4~6 位ですから、予想しうる精度の値は以下のようになります。</p>
<p>良い受信機の場合 18~30m<br/>
ひどい場合 60m<br/>
S/A が実行された場合 105m</p> — <a href="http://www.nikon-trimble.co.jp/support/pdf/faq/tech/STEP5.pdf" target="_blank">http://www.nikon-trimble.co.jp/support/pdf/faq/tech/STEP5.pdf</a> (via <a href="http://tiga.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">tiga</a>)