overhilowsee:

yasunao:

ピストルズのファンからも、ハードアコアなパンクスからも、そして音楽批評家からも(さらにはシチュアシオニストたちからも)「インチキ野郎!」「イカサマ師!」と罵られ、疎まれ続けてきたマルコム。でも、そのインチキくささとイカサマ師ぶりがよかった。これからはもう誰も「くたばれ、マルコム!」と云えなくなって残念だろう。ヒップホップとワールドミュージックは、トレヴァー・ホーンとの共作「ダック・ロック」で知った。どちらもフェイクだったが、そこがよかった。2007年ロンドン市長選に立候補したときの選挙公約は「マリファナの全面解禁」だった。こんなふうに、どこでなにをやっても決して本格的にならず、ちゃんとインチキくささや胡散臭さをキープできるというのは、ある意味、奇特な才能だと思うし、それがポップということだと思う。その大きな目玉と巻き毛が、ハーポ・マルクスのそれを思わせるところがあって、にくめない存在だった。さよなら「くたばれ、マルコム」。

イルコモンズのふた。 : ▼さよなら、くたばれ、マルコム