鹿児島県・奄美大島の海底の砂地に時々現れ、地元で「ミステリーサークル」と呼ばれる美しい模様は、フグが産卵のために作った巣だったという研究論文を、千葉県の研究者や地元ダイバーらがまとめ、英科学誌サイエンティフィック・リポーツで発表した。
ミステリーサークルの謎を解いたのは、千葉県立中央博物館の川瀬裕司(ひろし)主任上席研究員(47)や、地元のダイビングガイド、伊藤公昭さん(39)ら。水深18~28メートルにビデオカメラを設置し、巣作りの一部始終を撮影することに成功した。
それによると、体長約10センチのオスのフグが、胸びれや尾びれを使って砂地を掘り進め、7~9日かけて直径約2メートルの美しい円形の模様を作った。完成するとメスが円の中心部で産卵し、オスは孵化(ふか)するまでの数日、近くで卵を守っていた。
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