<p>主文<br/>
本件上告を棄却する。</p>
<p>理由<br/>
弁護人小野智彦の上告趣意のうち，憲法２１条１項違反をいう点は，貨幣損傷等取締法は，貨幣の信用を維持し，経済取引の円滑を期するとの見地から，貨幣を損傷等する行為及び損傷等する目的で集める行為を禁止するものであり，また，関税法は，同様の目的から，貨幣の偽造品，変造品及び模造品の輸入を禁止するものであって，手品ないしマジックを演ずる自由を規制するものではないから，前提を欠き，その余は，単なる法令違反の主張であって，刑訴法４０５条の上告理由に当たらない。</p>
<p>よって，同法４１４条，３８６条１項３号により，裁判官全員一致の意見で，主文のとおり決定する。</p>
<p>(裁 判長裁判官甲斐中辰夫裁 判官涌井紀夫裁 判官宮川 光治裁判 官櫻井龍子裁判官金築誠志）</p> — <p><a href="http://kanz.jp/hanrei/data/html/200912/20100812093621.html" target="_blank">平成19(あ)2066 貨幣損傷等取締法違反，関税法違反被告事件</a></p>
<p>手品で紙幣やコインに加工する自由を争った裁判の最高裁判決。やっぱり貨幣に加工を加えると違法だって。理由は、貨幣に加工ができない法律があっても、それは手品を演じる自由を規制することでないから。</p> (via <a href="http://kashino.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">kashino</a>) (via <a href="http://yuco.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">yuco</a>)