<p>(1)原爆を落としたアメリカの行動の正当性</p>
<p>ふたつの主張があります。ひとつは「戦争を早期終結させるために原爆は必要、有効であった」「原爆を落としてなければ、日本は本土決戦までやっていた。落とさなければ、アメリカでも日本でも、もっと多い犠牲者がでたはず」したがって「アメリカはある意味ではいいことをしたのだ」という主張。</p>
<p>もうひとつは、「アメリカはどうしても実際の都市への原爆の使用実験がしたかった。終戦後、ソビエトとの対立が始まることは既にわかっていた。だから、今、この有色人種の国に原爆を落とすタイミングを逃すと、ソビエトとの核戦略上、圧倒的な優位性を確保できる絶好の機会を逸してしまう。そこで、原爆の投下実験が可能になるまで戦況を引き延ばし、落としてからすぐに終戦に持ち込んだ。こうすれば、実験結果の収集もとても容易だし、ソビエトが使用実験をする機会を奪うことができる。」という主張です。</p>
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ちきりんは明らかに後者が正しいと思う。前者を信じる人は、「アメリカがイラクのフセイン政権を打倒したのは、圧政に苦しむイラク国民を救うためである」という主張を信じているんでしょう。ちきりんは、そんなの信じられないです。</p>
<p>そして後者だとすると、このアメリカの政府(軍部)の判断と行動は、アメリカの立場から見ると、極めて正しい行動でしょう。しかもすごいうまくいった。アメリカは古くはベトナム、最近ではイラクなどでも戦争に失敗していますが、日本との戦争に関しては「すこぶる成功した」と言えるでしょう。</p>
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★★★</p>
<p>余談ですが、日本とドイツのどちらかの国に原爆が落ちる必要があった中で、なぜ日本だったか、という話。</p>
<p>・日本は白人の国ではなかった。</p>
<p>・ドイツには、米国の同盟国の兵士が送られていたが日本にはいなかった。(ドイツに落とすと、英仏の兵士が被爆する可能性があった。)</p>
<p>・ドイツより日本の方が、原爆投下実験後のデータ収集の「独占可能性」が高かった。ドイツに落としたら、英仏、もっと言えば、ロシアにもデータが握られかねない。</p>
<p>でしょう。</p> — <a href="http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20050814" target="_blank">原爆投下の正当性 - Chikirinの日記</a> (via <a href="http://yellowblog.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">yellowblog</a>) (via <a href="http://twinleaves.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">twinleaves</a>) (via <a href="http://yaruo.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">yaruo</a>) (via <a href="http://ibuse.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">ibuse</a>)