科技

スマホ巨像 ― SMARTPHONE COLOSSUS

ジョブズがおもいついたとされるスマホ祖型は、スレートコンピュータ(タブレット)に携帯電話ユニットをのせて小さくするアイデアだった 小型化に失敗していたら(たとえば当初懸念どおり解決不能な文字・カーソル・スクロール入力課題が残ったら)現在のスマホ懸念のあれこれはずっとあとにやってきたのだろう もしくは長い助走期間にあらかじめ現在懸念の大半があらかじめ解消されてから、べつのGUI様式モバイルコンピュータとして世の中に浸透していったのかもしれない

デジタルメディアにおける現在懸念の筆頭は、デバイス側の課題ではなくソーシャルメディア機能の未熟であるとみなし、スマホはたんに懸念の機会を増やすアジテータであると処理することで、現在時点でのスマホの成熟化パスを、スマホをふくんだ個人用コンピュータにおけるデジタルメディアの成熟化パスとして代理的・要点的に扱うことができる ここではまず現在時点のデジタルメディアにおけるソーシャルメディア機能の課題解決アイデア創出への上位テーマをスマホには限定しない条件でまとめる

前提として、スマホを含むGUI様式モバイルコンピュータは現在でも生活必需ではないとみなし、今後も離れられる利便デバイスとして信頼して使用されつづけるものとした(利用者は追加利便と興味と期待からわざわざ使っているだけであり、この離れられる関係性は不変とみた) このため、少なくとも現在得られているこの比較的安全な関係性を今後も確保するための福祉医工学と機能制限にバイアスしたアイデエーションに合焦することになった つまりその制限による不利益をうめてあまりある利便がGUI様式モバイルコンピュータによりひきつづき継続し、それが他の必需デバイスなどで代替されない状態(追加利便を積極的に制限しても社会・経済界が許容するような、モバイルコンピュータと離れられる比較的安全な関係性がひきつづき不変な状態)を仮定している もし離れられない必需デバイスが現状の懸念をそのままひきついで出現するなら社会問題はおおいに深刻化するため、それを回避するためにも現在レベルの比較的安全な関係性をもつデバイスで生じている課題をすこしでも早く解決しておくことが必要である

1、ソーシャルメディア疲労・疾病の回避
●疲労蓄積の測定法と、疲労傾向の療養に関する物理・化学・臨床的な処方
●メンタルイルネスなど疾病疑いの警告法と、ヒューマンエイド系統・デジタル療養系統への接続法

2、依存症状の改善
●ネットワークアビュース(~ネット中毒)の自覚法と、可観察現象の認知にもとづく行動改善
●依存の個人的定義と管理法

3、依存による身体異常(含機能劣化)の早期警告と対策
●合焦機能・眼球運動能力(動的・静的 とくに斜位)・立体認知機能の異常対策
●頸部・腕部・手先の機能異常対策
●全身運動能力の異常対策
●興奮基底(含静養)の異常対策
●分泌ホルモン異常対策

4、法令・モラルによるレギュレーション
●立法にのっとった権利一時制限
●サービス提供者側のモラル構築にもとづく機能制限
●ユーザ側の自発的な習慣構築と公共空間によるその維持・管理
●ムーブメントとしての行動規範の呼びかけ方法

5、メッセージ型式改良による会話品質堤高
●言語改良や要素追加などによるメッセージの意味表現空間拡張および熟語・動作・習慣などのノウハウ積み上げによる誤解逓減・会話手続き短縮・効果的メッセージング支援
●私的に利用・生成されるメッセージフィルタリングによる品質堤高
●その他のメッセージオーガナイザ(含他者介入)による品質堤高

6、課題解決型デバイス・サービスの提案
●生活スタイル変革案
●提案事業の保護や経済・社会的インセンティブ

また、スマホに依存するソーシャルメディア機能以外領域の課題解決についてはここではまずは優先度を下げたが別途の考究が必要であり、現時点でみのがしている大きな課題を指摘したり、今後のスマホの段階的成熟につれて表面化してくる別途課題の重要さを予見したりできる

参照
1スミス『ノア・スミス「やっぱりもしかしてスマホがわるいのかも」(2023年3月2日)』(ウエブ翻訳記事2023、参照 2023-03-12:https://note.com/econ101_/n/n77decaaef81b
2Mello, V.O.. Twitter (X) use predicts substantial changes in well-being, polarization, sense of belonging, and outrage. Nature Comm. Psy, 2024. (https://doi.org/10.1038/s44271-024-00062-z)
3Ra, C.K.. Association of Digital Media Use With Subsequent Symptoms of Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder Among Adolescents. JAMA, 2018. (Free article at PubMed, accessed 2024-02-05: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30027248/)
4Twenge, J.M.. Increases in Depression, Self‐Harm, and Suicide Among U.S. Adolescents After 2012 and Links to Technology Use: Possible Mechanisms. Psychiatry Online 2020. (PDF400KB: https://prcp.psychiatryonline.org/doi/full/10.1176/appi.prcp.20190015)
5Koefler, S.N. et al..THE IMPACT OF SOCIAL MEDIA ON MENTAL HEALTH: A MIXED-METHODS RESEARCH OF SERVICE PROVIDERS’ AWARENESSMETHODS RESEARCH OF SERVICE PROVIDERS’ AWARENESS. Calif. State Univ. 2020.(PDF2MB: https://scholarworks.lib.csusb.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=2131&context=etd
6アレナス=アロヨ他『エスター・アレナス=アロヨ、他「オンラインメディアと思春期のメンタルヘルス危機」(2023年4月9日)』(ウエブ翻訳記事2023、参照2023-04-13:https://econ101.jp/online-media-and-adolescent-mental-health-crisis/
7HESTVIK “Social media does not cause depression in children and young people” (WEB ARTICLE, ACCESSED 2023-08-26: https://norwegianscitechnews.com/2023/08/social-media-does-not-cause-depression-in-children/)

(変更 2024-11-14)

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