中国

李白 – 楊叛児

1、目的
漢詩の現在中国語朗誦音声と、あわせて誦読するためのピンインと、訓釈の例と、をメモにのこす(シリーズ目録:『漢詩の杜』https://t4h2.com/kanshi/

2、朗誦音声データ
学習中の『汉语听力速成・入门篇』(2版、北京語言大学出版2011)での発話音と演播者の朗誦音声が極力合うものを選んだ
零贰捌贰玖『【壹壹肆】杨叛儿』(男声、BILIBILI1’00”、参照 2023-10-23:https://www.bilibili.com/video/BV1C64y1a7Em/

3、簡体字正文+ピンイン注音

yángpànér

jūnyángpànérqièquànxīnfēngjiǔ

zuìguānrénbáiménliǔ

yǐnyánghuājūnzuìliúqièjiā

shānzhōngchénxiānghuǒshuāngyānlíngxiá

4、関連情報
●女性が「楊叛児」(楊婆児)の歌を口ずさんでいる恋人に向けうたった詩歌との設定 中国の訓釈書がふるっていて(钱『李白诗选』)一部をひくと、
“诗到此四句,情意更加激荡,直至最后有“博山炉中沉香火,双烟一气凌紫霞”,写两情之组合,已尽其到!然此双烟一气之喩,君心之想耶?妾心之想耶?君妾两心之想耶?或为君有此妙喩而妾和之耶?妾有此妙喩而君和之耶?或为君与妾同时生此妙喩耶?实耶?虚耶?诗意无究,令人玩味!古今诗人,能作此等语者,鲜矣!然唯有能作此等语,方为真诗人!太白真宁馨人也!”
KAGI TRANSLATE:「詩はここで四句に至り、情感はますます激しく揺れ動き、最後には「博山炉中の沈香の火、双煙一気に紫霞を凌ぐ」とあり、二つの情の結びつきを描き尽くしている。しかもこの「双煙一気」という比喩は、君の心の想いか、妾の心の想いか、あるいは君と妾、両方の心の想いか。あるいは君がこの妙なる比喩を持ち、妾がそれに応じたのか。妾がこの妙なる比喩を持ち、君がそれに応じたのか。あるいは君と妾が同時にこの妙なる比喩を生み出したのか。真実か虚構か。詩の趣は尽きることなく、人を味わい深くさせる。古今の詩人で、このような言葉を紡げる者は稀である。しかし、このような言葉を紡げる者こそが真の詩人である。太白はまさに真に清らかな人である」
と北大の先生が一気に昇天しそうな切迫で李白作品への陶酔をかきつけている ほめことばの「寧馨人」はこんなまたとない素晴らしい人といった詞義
●「博山炉」は海にうかぶ仙山(博山)を模した香炉で、側面の穴からの煙立を雲霞が山の稜線に沿ってあがる様子にみたてるもの 西漢 – 魏代に宮中で流行した

5、訓釈例
●武部利男P(立命大)『李白下』(中国詩人選集8、岩波1958、P2.58)
●钱志煕P(北京大)他『李白诗选(古代诗词典蔵本)』(商务印书馆2016、P51)
●萧涤非他『唐诗监赏辞典』(上海辞书出版社1983、P238)
●古诗文网『杨叛儿原文、翻译及赏析、拼音版及朗读_李白古诗_古诗文网』(ウエブ資料、参照 2023-10-23:https://so.gushiwen.cn/shiwenv_f314a144aa39.aspx

(変更 2025-04-24)

満城漢墓(河北省)出土の博山炉

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