中国

西王母と周穆王

西王母と周代の穆王との近代的な恋愛テーマは、西晋代よりは前の成書である『穆天子伝』において2人の詩の相聞として載る「白雲謡 – 穆天子謡 – 西王母吟」から発想されているようだ([ ]内筆者注記は『先秦漢魏晋南北朝詩』からの異同)

乙丑,天子觞西王母于瑶池之上。西王母为天子谣曰:
白云在天,山陵自出。道里悠远,山川间之,将子无死,尚能复来。
[2句丘陵、3句道路、4句諫之、末句向復能来とも ]

天子答之曰:
予归东土,和治诸夏。万民平均,吾顾见汝。比及三年,将复而野。
[2句和洽とも 洽は広くいきわたる]

西王母又为天子吟曰:
徂彼西土,爰居其野。虎豹为群,於鹊与处。嘉命不迁,我惟帝女。彼何世民,又将去子。吹笙鼓簧,中心翔翔。世民之子,唯天之望。
[1句比徂、2句于野また其所、4句烏鵲、6句我惟帝3字、7-8句「天子大命而不可構顧世民之恩流涕芔隕」、10句翺翔とも 翺は飛びまわる芔隕はたくさん落ちる]

慶大リポに和訳・注解がある:桐本他『『穆天子伝』訳注稿 1-4』(慶大リポジトリ2012-2018、参照 2024-09-20:https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00100104-20111200-0101

西王母(王母娘娘)についてのまとめ(英語):DASHU,M. “Xi Wangmu, the shamanic great goddess of China,” WEB ARTICLE, ACCESSED 2024-09-19: https://www.suppressedhistories.net/goddess/xiwangmu.html

参照
●逯欽立『先秦漢魏晉南北朝詩』(中華書局1983)

(変更 2024-10-22)

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