-AR・-ER・-ORつづり用語のカナ表記
公開 2025-10-30 
変更 2025-10-31
コンピューター・プリンター・ユーザーなど、前世紀のJIS規格およびそれをうけた前世紀のマイクロソフト社正書法に慣れた者には違和感の強いコンピューターまわり用語が目につく これは近年のJIS規格修正(詞末長音有無は無から不問と変更、2005)、マイクロソフト社正書法の大幅変更開始(2008-)、JIS規格再修正(長音は91告示にならい有と変更、Z8301:2019 – 付属書H)へとつながる1991年の文化庁外発:-AR・-ER・-ORつづり用語のカナ表記は長音「ー」を付ける原則(“ただし、慣用に応じて「ー」を省くことができる”)、の訓令告示を民間に取り入れたものである
90年代の表記法議論の落としどころは、良し悪しでなく当時通行のMS表記にならうしか仕方がないとの結末だったが、現在も2019JIS規格変更が契機とはいえ結果的には以前の流れをおそってMS表記が通行する正書法とみなされているようだ そのなかで相変わらず長音をつけない予約語がマイクロソフト社から「日本語化スタイルガイド」として発表されており、覚えられないため必要な部分をリストアップしておく ここに出ないITまわりの-AR・-ER・-ORつづり用語のカナ表記は迷ったら91年訓令にならって長音「ー」を付けるべきとできる
また本来的には以下予約語もすべてこのスタイルガイド上で長音を付ける様に修正すべきと考え、個人的な表記法には以後この方針を採用してみる(ここにある予約語については特別にMS表記法を無視して長音を付けても違和感なし・慣れるとする) その他に-Yつづり用語などにも長音表記問題が残っている
MS社日本語化スタイルガイドの注目予約語:
アクセラレータ(accelerator)、コネクタ(connector)、コンパイラ(compiler)、コンベヤ(conveyor)、スケジューラ(scheduler)、ターミネータ(terminator)、トランジスタ(transistor)、プログラマ(programmer)、プロセッサ(processor)、ラジエータ(radiator)、レジスタ(register)
参照
●『MSが長⾳付けルール変更、「ドライバ」を「ドライバー」に』(ウエブ記事2008、参照 2025-10-30:https://atmarkit.itmedia.co.jp/news/200807/25/microsoft.html)
●MICROSOFT『Japanese Localization Style Guide – Katakana prolonged sound mark項』(参照 2025-10-30(PDF2MBへの直接リンク):https://download.microsoft.com/download/a/8/2/a822a118-18d4-4429-b857-1b65ab388315/jpn-jpn-StyleGuide.pdf)
●テクニカルコミュニケーター協会『カタカナ表記ガイドライン』(2015年版、参照 2025-10-30(PDF1MBへの直接リンク):https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/kokugo_kadai/iinkai_45/pdf/93390601_09.pdf)
●「まきのっぴ氏によるまとめ」(ソーシャルネット記事、参照 2025-10-30:https://x.com/pmakino/status/1751905483521491386)
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